脱輪

このところのドカ雪で、踏み固められた道路上の雪は、

洗濯板のようになり、その上を走ると、

車は内臓に悪いほどガタガタ揺れ、

ハンドルは左右に取られる。

スリップして道路外に落ちたり、

道路わきの雪の中に突っ込み、動きの取れないトラックや乗用車を、

あちこちで見かける。

マヌケなドライバーと、鼻で笑っていたら、

やっぱり自分にも降りかかってきた。

一台積みの積載車を、自宅近くの道路脇に止めようとバックしたら、

凍結して氷のように滑る路面で、ブレーキはまったく効かず、

道路のそばを流れる幅1mの側溝に、左後輪を落としてしまう。

全長5mを越える車体は、道路に対して斜め45度になり、

市道をふさいでいる。

近所の人に、プロのくせに馬鹿なやつと思われながらも、

あわてふためく一歩前の心境で、整備の星さんと対策を練る。

車を積み込むときに、荷台を延ばすスライドローダーをテコのように使い、

さいわいにも15分で脱け出した。

運が良いのか、悪いのか?

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