蛍 (ホタル)

バタバタと、トタン屋根を激しくたたく雨の音で目は覚め、
枕の下に忍ばせた腕時計を見ると、AM4時45分。

AM6時から土曜日恒例の、
米沢ジュニア陸上クラブの朝練習に子供を送り、
その足で小野川温泉の公衆浴場で、
源泉100%の露天風呂に行く。
営業時間は朝6時から夕方6時までで、管理人はいない。
入り口にさい銭箱のような箱があり、
そこに入浴料の200円を放り込む。

露天風呂は大きな石を無造作に組み、コンクリートを流しただけで、
よく温泉番組に出てくるような、ヒノキ風呂とかの情緒はまったくない。
脱衣場はやっと雨をしのげる程度で、冬の雪の中では衣服も凍りそうだ。

でもたくさんの湯花が舞う、源泉100%の加水していない湯は、
よく手足が温まる。
硫黄のきつい匂い漂う、飲めばしょっぱい源泉は、
いかにも体に良さそう?

この時期の夜になると、近くの清流の茂みや木々に、
はかなく美しく光る、多くのホタルが見える。
このホタルの生息場を守るため、この露天風呂には洗い場は無く、
もちろん石鹸、シャンプーは使用禁止になっている。

真っ暗な草やぶの中から、パァッーと輝き、ゆっくりと闇に消えるその光は、
人工的な光を見慣れた目には、幻想的に見えた。

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