JAZZ DISK REPORT

間もなく車検の切れるW部君の、アテンザスポーツワゴンを、
置賜総合病院の駐車場から車検整備のため引き取る。

W部君は10年ほど前に、内臓に出来た悪性腫瘍を切除し、
その後何事も無く過ごしてきたが、
当年六月に転移が見つかり、肝臓の一部を切除した。

抗がん剤による治療の副作用で、下痢が止まらず頭髪もやや抜け落ち、
2週間前にお見舞いに行ったときより、今日はやや細身に見えた。

W部君とは、中高校と同級生で、
保険のお客様としても長い付き合いなので、
「お見舞いでお金もらってもしょうがないべ、なにがいるものあっか?」と聞くと、
「あまり考えっこどない、JAZZの本がいい」と、ややかすれた声で言った。

ちょうどよく気が紛れそうで、なおかつしっかりした解説や随筆など混じりあう、
JAZZ DISK REPORTが事務所に3冊、本棚のコヤシになっている。
これを持って、車検を受けた彼の愛車アテンザとともに遊びに行こう。

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