無人駅

18時38分発の各駅停車山形駅行きの電車に乗るため、

自宅近くの無人駅、置賜駅の寒風吹き抜けるプラットフォームに立つ。

外気温はマイナス5度を超え、耐えかねてプレハブの待合室にそそくさと入る。

タバコのヤニ臭さが充満して、すぐまた震えるほど寒い外に出る。

間もなくして電車は、すべるように静かに駅内に止まった。

車内は、学校帰りの高校生で混雑し、

熱気と湿気で窓ガラスは白く曇り、むせかえるようだ。

進学高の生徒は、小さな世界地図を広げ、友人同士で、

イエメンはどこ?アブダビは?と笑顔で問答している。

メモ帳の右側に並んだ英単語と、左側に単語の意味を書いたひらがなを、

大きな瞳で、じっと見つめる女子高生。

もちろん友人とのおしゃべりに夢中な生徒たち。

車内はたいそうにぎやかで、おもしろい。

2駅目の赤湯駅で、大半の生徒は降りてしまい、

ウソのように静かになる。

梅雨時のような、モワーっとした車内の空気も、高校生と共に去る。

久しぶりの電車での買取車引き取りは、

シートヒーターによる暖房と、 ほどよい揺れと高校生の笑顔、

思いのほか快適だった。

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