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8月7日

いわきナンバーに管轄変更した車を納車するために、 自走して福島駅西口近くの駐車場に向かう。 高速バスでいわきからおいでのお客様と、 お互いほぼ時間どおりにそこに着いた。 雨が降り止んでしばらくすると、 真夏の太陽が濡れたアスファルトの道路から照り返して、 蒸し暑いことこの上ない。 無事納車して福島駅より山形新幹線で米沢に戻る。 自由席は空いていないので乗降口に立って県境の峠の景色を楽しむ。 福島から米沢へ抜けるまで何本のトンネルをくぐるのか、 数えてみた。 福島県庭坂の丘陵地帯に並ぶ、梨、桃畑を」通り板谷峠へ。 今一本目のトンネルにさしかかる。 トンネル内はもちろん景色はみえないが自分の姿は映る。 目じりの深いしわで年齢を感じてがっかりする。 板谷駅付近で見えた、 葉先が赤ワイン色の山葡萄は、初秋の気配を告げる。 大沢駅付近では、多くの廃屋の合間からキラキラした清流が見えるが、 すぐに砂防ダムがあり興ざめる。 さて、もうすぐ米沢駅だ。

梅雨明け

米沢駅から新幹線で尾花沢へ。 おいしいスイカの産地、大正時代の風情を残す銀山温泉で有名な町。 買取した車を引き取りに、 以前勤めていた会社の友人と、酒田市へ彼の車で向かう。 大石田町に入り、そば街道と呼ばれる県道30号線をひた走る。 ご当地のひと以外は、 正確に発音できない漢字で書かれた看板のある集落を通る。 次年子、ジネゴでなくズネゴと発音するらしい。 ズーズー弁でなまってジをズと読んだのだろうか? 山間の曲がりくねった道を抜けると、急に視界が開けてきた。 戸沢村の本合海地区だ。 モトアイカイから国道47号線に出ると、道路の傍らを、 ものすごい水量をたたえた最上川がゆったりと蛇行している。 松雄芭蕉が詠んだ頃の最上川の風情と同じなのだろうか。 松山町に入り最上川沿いの堤防を飛ばせば、 庄内平野たるゆえんの大きく広がるパノラマの景色がそこにあって、 思わず車の窓ガラスを全開にした。 今日は梅雨明けの青い空と初めて通った道と、 気の置けない友人との楽しい会話と、 3拍子そろったサイコ-の一日だった。

車屋さんと保険屋さん

車屋さんと保険屋さんの両方と付き合いしていると、 人格がまったくちがうみたいと感じるときがあります。 あくまで主観ですが、 車屋はおおむね派手好きでROLEXの時計に外車のイメージ。 スーツを着た保険屋さんは良く銀行員に間違えられ、 地味で礼儀正しいイメージで、 実際に飛び込み訪問すると、「銀行の人?」と何度も言われました。 車売りは単価が高いので粗利も大きいが、 回転率は良くないです。 納車前整備にお金がかかったり、 タイヤやバッテリーなどの消耗品を交換後に納車するため、 おのずと高コスト体質です。 保険販売は単価は安く手数料も低いが、 継続率は高くそして仕入れは通信料等でしれたものです。 地味に見える保険屋さんは長く商売しているが、 派手に見えがちな車屋さんは、やはり桜のように散る。 車屋さんはどうしても現実に動かす金額が大きいので、 儲かるような気がして商売を始めますが、 それはほとんど錯覚のようです。

鈍行列車

買取した車を引き取りに酒田市へ向かった。 新幹線で米沢から新庄まで、 そこから乗り換えて陸羽西線の鈍行列車にゆられて、 ちょっとした旅行気分を味わえる。 道中今にも雨が落ちてきそうなどんよりとした灰色の空が、 列車の窓越しに広がっている。 栗の木の花が盛りに咲いている。 線路脇のシシウドの花は枯れ、茎も木の枝のようになっていた。 陸羽西線の列車はディーゼル車で、 線路沿いに電柱は見当たらず、 車両にパンタグラフももちろん無い。 鮭川の鉄橋を渡り最上川船下りで有名な戸沢村古口駅では、 降りる人が多い。 国道47号線と並行して走る線路の傍を、 川幅はゆうに150Mくらいありそうな最上川がゆったりと流れている。 ここ2日ばかりの大雨で黄色く濁り、流れも速い。 古口駅から狩川駅の途中で、 最上川船下りの船はさっそうと流れに乗って走っている。 水かさも増して流れも速いので、傍から見ているだけでも怖そうだ。 鈍行列車でのみ感じることのできる景色があった。

30年ぶり

中学生のときに特に親しく遊んでいた友人で、 現在東京在住のカメラマンの同級生と、 先日30年ぶりに故郷の米沢で再会した。 酒のせいもありすぐ打ち解けあい、うれしくて飲みすぎた。