マムシ




先輩二人と月山肘折温泉登山口を過ぎてまもなく有るダム湖へ、
山菜取りにまたやって来た。


6月に入り暖かい日が続いているのに、
今もまだ上流に満々と残雪を抱く沢を登る。
奥に行くに従い沢を囲い込む斜面は切り立つようになり、
片手で潅木の枝を掴んでいないと、
急峻な斜面から20~30m下の沢にドスンでお陀仏である。
たかが山菜のためになのだがそこに山菜は有るので。


その急な斜面で先輩の玉ちゃんは、
足を運ぶのに邪魔な30cmくらいの石を動かしたところ、
腐葉土と石の隙間で休むマムシを見つけ大声を上げる。
それを棒切れでつかみ、放り投げると打ち所が悪かったのかピクリともしない。
近づいて噛まれたら大変なので離れて確認すると、
体長50cmほどのマムシ君である。
三人とも意気をそがれて沢を1時間かけて下る。


朝2時に出かけ米沢に夕方5時に着く。
次の日に持ち越すような疲れも有るが、また行きたい。

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