散歩

山形県米沢市から福島県喜多方市に通じる国道121号線は、
今から17年前に山形県で開催された国体に合わせて整備されました。

それ以前は対向車とすれ違いできない砂利道部分もあり、
曲がりくねってガードレールも積雪によって壊れ、
万が一道を踏み外したら、はるか下方に見える沢に、
まっさかさまに車は転がり落ちる様な道路でした。

散歩をかねて自宅から車を30分弱走らせ、
県境の国道121号線沿いのわき道に軽トラックを止め、
初めて入った幅1.5mほどの小さな沢を、
カミサンと2頭の飼い犬を連れて上流に向かって歩きました。

植林された日当たりの良くない杉林を抜け、
ドングリとブナの混成林を見ながら沢沿いをしばらく歩くと、
東向きの日当たり良い斜面に、ゴボウアザミが群生していました。

ゴボウアザミは野菜のゴボウと香りが似ています。
煮物にするとシャキシャキした歯ざわりとその香りで、
山菜の中でもおいしい食材です。
特に塩漬け後に水出しして煮物にすると、
その香りを増してさらにおいしくなります。

小雨模様の午後に、
久しぶりに山々の空気に触れ、冷たく清らかな沢水に濡れました。

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